人気ブログランキング | 話題のタグを見る

金魚検定   

2014年 07月 03日





犬を飼うなら、犬のことをちゃんと知らねばね、と思います。




そりゃ愛の力はデかい。「最後の最後は話せばわかる」とも思う。でもそれに頼っちゃダメよ。ちゃんと犬という生き物を化学的に学ばないと解らないことは多いです。私もロックが4歳まで自分中心の視点でしか彼女と向き合っておりませんでしたが、犬をその歴史から知るだけですんなり合点のいくことが多いと、今では実感しております。




…と、そんなことを友人と話していて思い出したのが、「金魚検定」です。これは、かつて金魚に夢中だった頃の私の勝手な妄想の記事ですが、読み返してみると笑えたので、載せます。もし興味があったら、どうぞ。






---






「金魚検定」
2007年7月17日




金魚飼育を始めて半年あまり。




金魚なんてカルキ抜いた水に入れておけば育つのだろう、くらいに思っていた浅はかなわたくしも、そんな簡単なものではないことを嫌ってほど思い知らされました。また、この「赤い小魚」たちがこんなにも魅力的だと知っていたらば、もう少し警戒していたかもしれませんが、それももう後の祭りです。




このような金魚道への入り方をするのは決してわたくしだけではございません。




軽い気持ちですくって来た金魚をあっさりと死なせる。→悲しい。→なんで死んだんだろう。→今度こそちゃんと育てたい。→勉強する。→リベンジ。←この時点ですでに金魚の魅力に取り憑かれている。




これが、むしろ王道なようです。




たしかに、なんの苦労もなく「カルキ抜いた水に入れて、餌やって、たまに水替えしてたら10年くらい生きて鯉なみのサイズに育っちゃった」という事例も実際少なくなく、それも事実です。そのあたりが認識を狂わせる原因ではないかと感じます。




いくら王道だからと言っても、そのために犠牲になる金魚たちがたくさんいることが残念でなりません。
熱帯魚を飼おうと考える人がおそらく予習してから挑むように、金魚もすくう前に勉強しておくのが当然であるという意識づけが必要ではないでしょうか。そこで考えました。




「金魚検定」




金魚を飼おうとする者は、まず金魚検定を受け「金魚免許」を取ります。日本で生活する以上、いつ金魚をすくう機会に出くわすかもしれませんので、これはむしろ義務教育に組み込むのが望ましいでしょう。小学校を卒業するまでにせめて「金検4級」くらいまでは取得しておくべきです。




4級で飼えるのは和金です。
ペットショップで免許証を提示すれば売ってもらえます(※地域によっては「水槽証明」の必要な場合がありますので、各自治体に確認してください)。コメットや朱文金などを飼育して楽しむが良いでしょう。ただし、柳出目金を飼うには3級免許が必要ですので注意してください。不法に入手して飼っていることがバレると検挙されます。罰金ですめば良いですが、3尾以上飼育している場合などは悪質とみなされ60日以下の禁固刑になる場合があります。




そんなことにならないためにも、金検3級まではぜひとも取得しておきたいものです。
愛玩目的で飼う場合3級免許を持っておけば充分だと思われます。基本的な水質管理方法を理解すれば取れる4級から少し進んで、水質変化の基本的な仕組やよくあるトラブルへの対処方法、魚病薬の選び方等を学べばそれほど取得は難しくありません。



 
ただし、3級からは筆記試験に加え実技試験があります。




筆記に合格した時点で「仮免許」が発行されます。仮免中でも金魚を売ってもらうことはできます(3級免許では一部稀少な品種を除いてほとんどの金魚を飼うことができます)が、半年以内に本免許を取得しないと金魚を没収されてしまいますので注意が必要です。




2級試験は、実は1級と同じ試験内容です。成績によって2級と1級に分けられます。
そういった意味で2級は中途半端な免許だとも言えますが、2級以上の免許を持っていれば飼えない品種はありませんので、ステイタスとして取得に挑む金魚愛好家も毎年後を絶ちません。




1級免許を持っている人は一般に「金魚黒帯」と呼ばれますが、彼らは金魚の飼育、病気治療、繁殖手順はもちろん、金魚の歴史、系図に至るまで、金魚に関することはすべてと言ってよいほどの知識を持っています。




1級免許を取得すれば金魚のブリーディング、販売もできますし、金魚の専門医院を開業することも許可されます。そういった責任の重いライセンスですので、維持するために2年ごとの更新試験が義務づけられております。飼育用具や設備も日夜進歩し、品種改良も目覚ましい業界ですので、金検上級者には常に最新の知識が求められているのです。1級更新試験も主にそういったポイントで出題されます。




さて。
これで金魚たちが無駄に☆になってしまうケースが著しく減り、我々にとっても「もう飼い始めちゃったんだけど具合悪くなっちゃってなんでか分かんないし金魚飼うなんてそんな難しいと思ってなかったのにもうどうしたらいいか分かんない誰か助けてー(泣」という悲劇を回避することができるという訳です。




どうですか。
わたくしが政権を握ったあかつきには、必ずやこの「金魚検定」を実施したいと思います。






---





この記事で当時の金魚仲間の皆さまと盛り上がり、本当に金魚検定の問題を作りかけた記憶がございます。懐かしい… 金魚の魅力を語り始めると止まらないのですが、私には飼育センスがあまりにもないことを悟るのに、それほど長い年月はかかりませんでした。





そんなノスタルジックな思いにふけりつつ…
おつきあいいただき、ありがとうございました。











by kia_rock | 2014-07-03 21:31 | 過去日記 | Comments(2)

Commented by ina at 2014-07-07 12:14 x
>なんの苦労もなく「カルキ抜いた水に入れて、餌やって、たまに水替えしてたら10年くらい生きて鯉なみのサイズに育っちゃった」という事例。
これうちです。
なぜかうちの庭には浴槽が埋め込まれておりそれが水槽でした。
たまにの水替えは年1でそれは夏休みの大仕事でした。水抜いて、中に入って、たわし持って、ゴシゴシびっしり苔付きの風呂掃除です。
金魚の酸素の為にとちょろちょろ〜と年中水も出してあって、浴槽ぎりぎりの所に穴があるので一定の量で循環。
そういえば餌も掃除して苔が無くなった夏の間だけでした。あとは生えた苔とおじいちゃんがたまに蜂の子をあげてました。
結果、まぁ〜大きくなりました(^^)そんななので金魚検定きっと落ちちゃいます。

Commented by kia_rock at 2014-07-08 21:52
>inaちゃん
すばらしいですね!!
本当に、そういうお話を聞くと、こういうのはセンスなんだなあ、と思います。ペットビジネスに踊らされることなく、自然に(必要最低限のケアだけで)生き物を長生きさせられる飼主さん、超リスペクトです。みぃちゃんが10歳過ぎても艶々なのも納得です。ストレスなかったんでしょうね^^
素敵なお話、ありがとうございます!!

<< 聖湖ピクニック このブログについて >>