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D.I.N.G.O.犬通プログラム リポートその1   

2013年 01月 28日




先日ご紹介したD.I.N.G.O. 犬通プログラムへ行ってまいりました。ものすごく面白かったです。私の勝手な解釈の部分もあるかもしれませんが、なんとかまとめてみました。長いですが、犬を飼われている方にはぜひ読んでいただけると嬉しいです。





1月23日火曜日


D.I.N.G.O. 犬通プログラムの前半(第一部、第二部)へ行ってまいりました。
そのまとめをしておかないと… と思うのですが、どうまとめていいか分からず、まとまる気がいたしません。


というのも6時間みっちり面白かったので、かいつまめない。
ぜひもう2~3回聞きたいし、聞いたらまとまるかもしれないけれど… たぶん毎回違うエピソードがごろごろ出てきそうで、やはりまとまらないかもしれない。実は脱線がすごくて、予定のところまでいかなかったのです(バラしてすみません)。ほらまた脱線してる、と度々軌道修正され、押さえて押さえて(めさ我慢されてました)それだもの。その脱線トークもすべて面白く… 他の脱線も全部聞きたい!!


なぜそんなに面白かったか… 結論から言うと、半分は講師のおふたりの「人間力」だと思います。D.I.N.G.O.の「情報力」だけでも充分セミナー代の元を取って余あるくらいだと感じましたが、さらに同じかそれ以上の満足をこの「代表と副代表に会えた」ことで感じました。


序章から… いえ、正確には代表の新居さんが会場に現れた時からテンション上がりっぱなしでした。新居さんの出されているオーラが、私のドストライク。上手く言えませんが… 新居さんのオーラを一言で言うと…「OK!!」です。好みの問題もあるとは思いますが、他の方もきっと新居さんの「OK オーラ」のおかげで安心してすんなりセミナーに入ってゆけたのではないかと思います。


そして副代表の石綿さんは、はつらつとした雰囲気の新居さんとはちょっと違って落ち着いた雰囲気の方でした。表情もほとんど変わらず淡々と話されます。そんな石綿さんがふと思い出し泣きをされた時に与える衝撃たるや… ちなみに泣かれたのはたしか「愛犬の気質の荒さに悩んでやって来た飼主さんの、それがその犬種の本来の気質であり正常な良い犬ですよと伝えてあげた時に見せた、安堵の顔」を思い出された時だったと思います。そんな方でした。個人的にはラフな言葉もナチュラルに使いこなす知的な方って大好きなので、石綿さんもストライク。これでテンション上がらない訳がない。


さらにこのおふたりの「コンビ力」が絶妙で。相乗効果とはこのことか、と。それはトークでも発揮されていました(テーマが犬に関係なくてもきっと面白いと思います)が… ふたりとも頭が良くて、思いが同じで、行動力があるとこんなことができてしまうんだなあ、と、その「思いを形にするコンビ力」に感銘を受けました(D.I.N.G.O.の歴史などはほとんど知らないので勝手なこと言うとりますが)。



そんなおふたりが設立されたD.I.N.G.O.のモットーは「根拠を探る」ことだそうです。



「犬は順位をつけたがるから人間がリーダーになって従わせないといけない」と聞いて「なるほどそうか」ではなく「その根拠は?」と。


すごくシンプルだけど、なかなかできないことですね。だから情報に振り回される。「なるほどそうか」と愛犬をひっくり返して組み伏せて力を示してしまう。よかれと。


じゃあもしその情報が間違っていたら?


大丈夫、修正はできると思います。愛情さえ持っていれば、きっと。ただ信頼を取り戻すのにやたら時間がかかるかもしれません。だったら最初からやらないにこしたことはない。


「犬は順位をつけたがるから人間がリーダーになって従わせないといけない」説の「根拠」を探ってゆくと、オオカミの群にたどり着くそうです。囲われたコロニーで生活するオオカミの群を観察すると、オオカミたちが上下関係を作って秩序を保つことが分かり、自分より下のオオカミをひっくり返して組み伏せて権力を示す行動が見られたそうです。


それが根拠。


根拠が分かって初めて、じゃあそれを本当に「犬は順位をつけたがるから人間がリーダーになって従わせないといけない」説に結びつけていいのか、ということを検証することができる。


ここで「観察されていたのは野生のオオカミではなく、囲われた範囲で暮らさなくてはならないオオカミたちだった」という点に目をつけることができます。サル山の猿たちだってそれに似た行動してないか。じゃあそれは、オオカミという種の本能というより「囲われた同種の社会で定着しがちなルール」と考えたほうが自然ではないか。


では野生のオオカミは… というと、実はどうやら上下関係でもって群れを保つようなことはしていないということが分かってきたそうです。もっと言うと、コロニーのオオカミたちも「自分より下のオオカミをひっくり返して」いる訳ではなく「下のものが自らひっくり返って見せて」いるようだということが分かり始めたようです。


この点は、そもそもこのリーダー説を唱えたデイビッド・ミッチ博士というその道で有名な研究者(50年くらいオオカミを観察している)が、後に自身で訂正されているそうです(すばらしい姿勢ですね)。


さて、根拠が消えましたよ。
オオカミの研究で否定され始めたことが、犬のトレーニングには残っているってことですね。


ていうか、そもそもさ…












犬ってオオカミなの?











っていう話です。
それが第一部「EVOLUTION ~犬の起源・歴史・本能・進化~」での内容でした。
この章人気ないのよね、と石綿さん仰ってましたが、私は結構楽しみにしてました。そして期待以上だったー!! 犬とニンゲンの関係がロマンチックなんだもの。


もちろん一緒に暮らすようになったとされる15000年くらい前のことはほとんど想像になるけれど、いろんな研究で分かったことを踏まえると、当時ニンゲンにはわざわざ犬を「飼う」余裕などなかったと推察されるそうです。


じゃあ、なぜ一緒に暮らすようになったかというと、犬がニンゲンと暮らすと決めて、自ら近寄って来たからだと。人間が犬を捕まえて来たんじゃなくて、犬が人間を選んだ。だから本来リードなんていらないよね、だって犬が自らの意思で一緒にいるんだもの。


じゃあなぜ犬は人間と暮らすことを選んだのか。
それは種として生き残るため。実際イヌは勝ち組です。現在世界にいる犬の頭数はジャッカルの約10倍、そのジャッカルの頭数はコヨーテの約10倍、そしてそのコヨーテの頭数がオオカミの約10倍だそうです。てことは、イヌはオオカミの約1000倍いる訳です。もちろんそのすべてがイヌとして自然な形で生まれてあるべき犬生を送ることができているかというと、そうではないですね。乱繁殖され無惨な犬生を送る子が膨大な頭数を占めているのは事実です。このままでいい訳はないです。


ただ、根本を知ると、ニンゲンが捕まえてきて縄つけてそばに居させた訳じゃなかった。犬が種の存続のためにニンゲンと暮らすことを選んだ、ニンゲンの役に立ち(愛玩も含め)ニンゲンと共存することを自ら選んで繁栄をおさめてきた、と思うと、ほんの少しだけ心がラクになりませんか。


実際オオカミとイヌを比較すると、イヌは「よりニンゲンに大切にされる方向へ」と進化を遂げてきたことが分かります。たとえば、イヌの脳はオオカミに比べて成長が止まるのが早いそうです。無邪気なままでいるほうが守られやすいからかもしれませんね。あるいは、生まれてから「警戒心」が芽生える時期がオオカミのほうがずっと早いことも。オオカミはまだ目も見えない時期から「警戒」を始めるそうです。何を機に警戒が始まるかというと、動き始めるタイミングだそうです。目も見えないのに動くなら、当然怖いし警戒しますよね。イヌはその頃はまだ動きません。生後7週齢くらいまでいろんなまわりのものを自然に受け入れながら、4〜5週齢から徐々に動き始めるそうです。もっと言えば、顔がどんどん可愛くなってきているそうです。とにかくニンゲンの好みに変わることで生き延びてきた動物。後日修正部分


正直それが進化なのか、退化なのか… すみません、私には判断つきません。が、頭数を考えると、間違いなく種として「勝って」きた訳です。


あ、で、なんでそれがロマンチックかというと…


人間も犬を求めていたからです。


15000年くらい前、人類が移動しながら暮らすことから「定住」するスタイルになったのをきっかけに、犬が人間に近づいてきたのではないかと言われているそうです。目当ては人間の出す「ゴミ」。定住するとゴミが出るのですね。犬にとってはわざわざ探しに行かなくてもそこにいれば残飯にありつける訳です。そんなニンゲンは、犬にとって守るべき「資源」になりました。資源を守るため、犬が外敵から人間を守ってくれるようになった。だから人間は夜安心して眠れるようになった。夜眠れるようになると昼間「考える」時間ができた。考える時間ができたので、発展することができた。


それがクロマニヨン人なんですって。


数種類いた人類の中でクロマニヨン人が勝ち残ったのは、イヌが味方についたからではないか、という説。クロマニヨン人とイヌ、組んだから勝ち残った。素敵じゃないですか。テンション上がりませんか。この説めっさ気に入ったので、私は信じます。いや、かなり根拠がある(というか覆す根拠が出てこない)から唱えられているのだとは思いますが、私はそのへん詳しくないので。ただそう信じたいから信じます。


長くなりましたが…
これ、犬通のほんのさわりです。1割にも満たないと思います。


でもここ、本当に「根本」だと思うので… もっと我が愛犬とのトレーニングに役立つ「目からウロコ」情報は満載でしたが、私には「そもそも犬ってなに」というこの部分がとくに強烈に頭に残りました。我々の愛犬たちは、もはやちっともオオカミではない子たちなんですね(正確には15000年くらい前にオオカミときっちり枝分かれした、ということではないみたいです。生物学的にはもっと複雑で、歴史の中では合流したりまた分かれたりしたみたいですが)。ニンゲンと生きる道を選んで成功した動物、それがイヌだということ。


よそのワンちゃんが自分に近づくと愛犬が怒る、それは当然のことだった。だって自分は愛犬の「資源」なんだもの。自分も、自分が持ってるおやつ袋も。大切な資源を他の犬にやってたまるか、と愛犬が警戒するのは当たり前だった。 …あれ、なんかガッカリな話になりました? 私はすごく納得がいってスッキリしましたよ。犬が人を好きなのは当然だった。15000年も前から守ってきた大切なパートナーなんだから。


そこを踏まえた時…
現代のニンゲン側からのイヌへの執着って結構歪んでいる場合が多いなあ、と感じました。


可愛さだけを全面に押し出すペットビジネスの陰で、無惨な一生を送る子が膨大な数いるという現実。彼らを救う活動をされている方をできる限り応援したいと思っていますが、正直「きりがない」というむなしさを感じてきました。活動していない私でもそうなのだから、活動されている方のもどかしさはいかばかりかと、ため息をつくことしかできませんでした。


今回のセミナーで、「末端を救うこと」と「根本を変えること」どちらも必要なんだな、と強く感じました。そのふたつが結びつくことを切に願います。目標は同じなのだから。ドイツはきっと、ここがひとつになっているのではないか、と。そして「根本を変える」ためには、犬がどういう動物か知ることなしには無理だ、と。「8週齢規制」にD.I.N.G.O.では反対されています。犬の幸せを考える人たちがパブリックコメントを寄せ合って勝ち取ったあの制度に、反対されています。


「なぜ?その根拠は?」


この姿勢がないと、どんなに思いが強くても、本当に進みたい方向へは進めないのだな… と。そんなことに気づかせてもらったセミナーでもありました。本当に有意義な時間でした。


その他には… どういうイヌがニンゲンと上手くやって生き延びてこれたのか(スタートルディスタンス)… 3つの基本的な本能に基づくモーターパターン(一連の動作)の話… とくに興味深かった犬種別「捕食のモーターパターン」の仕組み(ロックはプードルなので「忍び寄る」「追っかける」「殺す」よりも「発見!」と「捕まえた!」のところが一番楽しくて盛り上がるのね)… そして、この「盛り上がり」はロック内で分泌しているドーパミン等のせいで、この強烈な麻薬物質に勝てるオヤツなどないって話に心がラクになったり。


第一部はそんな感じ。
第二部は犬の学習の仕組みを掘り下げたので、一部ほどシンプルな話ではなかったのですが、もう「目からウロコ」の連続でした。こちらも追ってまとめる… かもしれません。


長い記事を最後まで読んでくださってありがとうございました。



犬通プログラム第三部、第四部、受付中

D.I.N.G.O.

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ああ、来月の犬通が楽しみ!!
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母ちゃん勉強してきたよー













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うん、ちょっと分かった気がする。ロックも資源を大切にしなさいよ♪







いつでも里親募集中
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by kia_rock | 2013-01-28 20:02 | めざせ飼主力UP! | Comments(8)

Commented at 2013-01-29 10:20 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kia_rock at 2013-01-29 19:16
>鍵コメさん
おお、どうされてるかなーって思ってました!! ありがとうございます!!
そっか、残念でしたね。やはり平日はどうしても来れない方も多いですよね。お仕事されてると... そうそう、私も一部、二部がとくに楽しみでした。テクニカルなこともですが、根本的なことをまず学びたい、と。
ぜひまたお会いできるの楽しみにしてます^^
Commented at 2013-01-29 20:47 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kia_rock at 2013-01-29 21:39
>鍵コメさん
ありがとー^^
なんか書きながら泣けてきた。まさに犬痛(笑
Commented at 2013-02-06 12:35 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kia_rock at 2013-02-06 21:07
>鍵コメさん
よかったー
ありがとう!!
第二部、やっと書いたよ^^;
Commented by ボスリル at 2013-02-24 01:21 x
久しぶりに覗いたら、
やっぱり凡人の犬は面白かったヽ( ̄▽ ̄)ノ
私も勉強になったよ。
私がリル君もの資源だったなんて…!!
Commented by kia_rock at 2013-02-24 07:28
>ボスリルさん
お久しぶり!!
ありがとー 読んでくれて嬉しい^^
そう、うちらは大切な資源なんよ(笑
しかも「頼りになる」母ちゃんでいたいな...
そういう意味でのリーダーでね^^

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